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【北米大学院留学】 Course based と Thesis (Research) based master's

こんにちは、シンです。現在カナダの大学院の修士課程で電気工学を勉強中です。

日本の工学部では修士課程は基本的に2年間で、実験をして修士論文を書いて学位を貰うという流れになっているのですが、北米では実は選択肢が2つあります。

一つ目は1年間程度で授業だけを取って学位を貰うcourse based master's で、もう一方は2年間で授業を取り、修士論文を提出して学位を貰うthesis based master's (research based master's)と呼ばれている課程です。

日本ではあまり馴染みが無いと思いますが、理系(特に工学部)で海外大学院留学を狙っている方はまずどちらの課程を選択するか決める必要がありますので、簡単に2つの違いについて紹介します。

各課程について

Course based master's (Master of Engineering)

こちらの課程ではMaster of Engineering という学位が貰えます。私の通っている大学では、授業を8コース(各コース週3時間の授業+宿題を12週)取れば卒業でき、最短1年で卒業が可能です。

対象としている学生は、卒業後その分野に関連した仕事に就こうとしている人で、その分野の実際的な(仕事で役立つ)知識を短期間で身につけることを目的としています。

したがって、基本的にはこの課程を修了後にPh.Dに進むことはできません。(大学によって例外はあるようですが。)

Thesis based master's (Master of Applied Science)

こちらの課程では、Master of Applied Scienceという学位が貰えます。私の在籍している学部では授業を5コースと修士論文を提出すれば修了で、基本的には2年間の課程になります。

課程修了後、Ph.Dに進むことも可能ですし、大学には残らずに就職することも可能です。

日本の修士課程は基本的に修士論文が必須だと思いますので、こちらの課程に相当しているはずです。ただ、日本の工学部の修士課程で貰える学位は修士(工学)(=Master of Engineering?)ですので、北米での名称とは食い違いがありますが。。

どちらを選ぶか

日本から留学する場合、基本的には授業だけ取ってサクッと卒業したい人はMaster of Engineeringを選択して、Ph.Dに進むことを考えているのであればMaster of Applied Science を選択することになります。修士だけ取って日本で就職するのであれば、日本人にとってはそれぞれの学位の差がわかりにくいのでどちらをとってもあまり変わりないのではないかと想像しています。

 

その他の違いとしては、給料の有無が挙げられます。

Master of Applied Scienceの場合には研究室に所属することになり、研究室の指導教官からある程度の給料をいただける場合が多いようです。したがって、指導教官は修士の学生を受け入れるために予算が必要となるので、研究室が予算不足の場合には修士課程に応募しても受け入れてもらえません。ただし、自分で外部から奨学金を得ている場合には、研究室の予算に関係なく入学可能です。

Master of Engineeringでは研究室には所属しませんので、給料もでません。

 

なお、カナダとアメリカでも少し違いがあります。

カナダの場合は修士と博士が別々となっているプログラムが多いため、出願時にMaster of Engineering かMaster of Applied Scienceかを選択します。

一方、アメリカでは修士と博士が一体となっているプログラムが多いので、出願時にMaster of EngineeringかPh.Dを選択し、Master of Applied Scienceという学位はPh.D課程の途中で手に入るシステムになっています。例えば、Ph.D課程に入学したが途中でドロップアウトした場合、Master's degreeを取れるだけ授業を取って研究を行っていれば、Master of Applied Scienceが貰えるようです。

 

以上、thesis based と course basedの違いについてでした。留学先選定の際に参考になればと思います。

 

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