博士論文は英語で書くべきか日本語で書くべきか
こんばんは、シンです。
最近社会人ドクターでも取ろうかと思ってちょこまかと根回しをしています。
ずいぶん気が早いのですが、最近は博士論文を英語で書くか日本語で書くかについて悩んでいます。
英語で書くべきか日本語で書くべきかちょっと調べたり人に聞いたりしましたので、現状で私が考えているメリットとデメリットをまとめておきます。
私は博士論文は当然英語でしょうという思い込みのようなものがあり、初めは断然英語で書くつもりだったんですが、 最近日本語で書こうかと心を変えつつあります。
日本語で書くメリットデメリット
まず、日本語で書く場合について見てみましょう。
メリット
日本語で博士論文を書く場合のメリットは主に次の3点かと思います。
- 母語なので比較的スラスラ書ける
- 主査や副査の先生が読みやすい、指導しやすい
- 日本人の人に読んでもらいやすい
書く側からすると、一番のメリットは英語よりもスラスラ書けることだと思います。
ただでさえ分量の多い博士論文ですので、英語と日本語では書き終えるまでに必要な時間がずいぶん変わってきそうです。
また、日本で博士を取る場合には主査や副査の先生が日本人の場合が多いと思いますので、日本語のほうが指導しやすいようです。
確かに分けのわからない英語で100ページもの博士論文を書かれてしまうと、指導する先生はたまったものじゃなさそうです。
デメリット
しかし、日本語で書くデメリットもあります。大きなデメリットとしては次の2点でしょうか。
- 研究の分野では英語がグローバルスタンダートなので、日本語だと発信力が弱い
- 英語の投稿論文の内容は日本語に直す必要がある。
やはり研究の世界では共通言語は英語ですので、日本語で博士論文を書いてしまうとそれだけで読んでくれる人が日本人に限定されてしまい、あまり外に発信できなくなってしまいます。
また、博士を取る頃にはいくつか英語の投稿論文も出している場合が多いと思いますので、英語で博士論文を書くときはそのまま使えた投稿論文の中身も、日本語で書くならまた書き直さなければなりません。
英語で書くメリットデメリット
次に、英語で書くときのメリットとデメリットを見てみましょう。
メリット
英語で書くメリットは主に次の3点だと思います。
- 英語がグローバルスタンダードなので、世界に発信できる。
- 英語力を鍛えられる
- 英語の投稿論文をそのまま使える。
最大のメリットは、英語で書くとそのまま世界に発信できるという点です。博士論文は基本公表されますので日本語で書いても英語で書いても外からアクセスはできるのですが、英語で書いておくことで海外の研究者も見れるようになるのは大きいと思います。
たまに博士論文を参考文献に挙げている文献も見かけることがありますが、これも日本語で書いてしまうと難しいですね。
また、英語力を鍛えられるのもメリットです。特に、指導教官が英語ライティングの指導もしてくれるような場合はメリットは大きいと思います。
(投稿論文ならまだしも博士論文全てを細かく添削してもらうのは厳しいですが、英文の論理構成などだけでもきちんと見てもらえるなら英語力アップに役立ちそうです)
デメリット
英語で書く場合のデメリットもあります。
- 日本語に比べると書くのに時間がかかる
- 主査や副査の先生の負担が大きくなる
一番の問題は英語だと日本語よりなれていないので、書くのとても時間がかかることでしょう。私の体感ですが、文章を書くのに英語だと日本語の2倍くらい時間がかかるような気がします。
また、場合によっては主査の先生や副査の先生が嫌がることもあるようです。特に社会人ドクターの場合は指導教官とみっちり一緒に研究するというよりある程度すでにある業績+αでまとめるような場合もあって指導教官の論文への理解度がそこまで高くない事もありえると思いますので、英語より日本語のほうが指導しやすいということもあるようです。
まとめ:最終的には指導教官と相談しよう
というわけで英語と日本語それぞれにメリット・デメリットがありますが、最終的には指導教官と相談するのが一番良さそうです。
指導教官によっては博士論文は英語しか認めないというような人もいれば、できれば日本語で書いてほしいという人もいます。スムーズにドクターを取るためにも指導教官の思いをきちんと確認しておくのが吉です。