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【書評】どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた

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石川善樹さんという方をご存知でしょうか。

東大医学部を出てハーバード大の大学院も修了した予防医学の研究者という頭の良さそうな経歴の持ち主なのですが、大学の時に彼女を作るために国会図書館に行って女性誌30年分読んでみたり、お笑いのボケを記述する数式を考えてみたりとすこし頭のネジが何本か飛んでる感じの人です。

 

最近この石川さんと、ニッポン放送のアナウンサーである吉田尚記さんが書いた「どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた」という本をよんだのですが、内容がかなり面白かったので皆さんに紹介します!

「どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた」

表紙だけ見るとなんだかマンガっぽいですが、この本は先に紹介した予防医学研究者の石川さんとアナウンサーの吉田さんの対話形式で書かれています。

 

対話形式のため、非常にサクサクと暇つぶしくらいの感覚で読めてしまうのですが、かなり示唆に富んだ内容で知的好奇心を刺激してくれる本だと思います。

 

内容としては、タイトルの通り「どうすれば幸せになれるのか」という問いについての議論している内容ですが、かなり話が脱線しまくっているのでかなり幅広いトピックについて書いてあります。

トピックの一部を紹介

1.人生で一番身につけるべき能力は感情のコントロール力

ハーバード大の感情チェックリストというのがあるそうで、ネガティブ感情・ボジティブ感情がそれぞれ6つずつ、計12の感情がリストアップされています。

ポジティブ:幸せ・誇り・安心・感謝・希望・驚き

ネガティブ:怒り・イライラ・悲しみ・恥・罪・不安/恐怖

 

ネガティブな感情なんて持たないほうが幸せになれるんじゃないか、と思いがちですが、ネガティブ感情も実は意味があって、例えば怒りや恐怖は切羽詰まった状況を短期的に解決するのに役立つそうです。

また、緻密に物事を考えるのにもポジティブ感情ではなくネガティブ感情のほうが重要だそう。逆に中長期的な思考をするにはポジティブ感情が重要。

 

ただ、普通に暮らしていると経験する感情にどうしても偏りが出てくるので、著者の石川さんは定期的に感情の振り返りをして例えば最近恐怖を感じていないと感じると、ホラー映画を見るなどしているそうです。

 

なかなかぶっ飛んだ考え方ですね!

2.「いい人がいたら」ではなく「先に結婚するという意思決定」をした人が結婚できる

結婚感についてもかなり面白いトークをしています。

 

よく「いい人がいたら結婚する」といっている人がいますが、著者たちによるとこういう人はなかなか結婚できない。

そうではなく、先に「結婚するという意思決定」をしてしまってそれから相手を探したほうが結婚できるといっています。

 

結婚というのは、「この人がいい」ではなく「この人でいい」と思える人を探すことで、「本当にこの人がいいのか」と考えてしまうとどこまでいっても決めきれない。

なので、他の人でもいいけどこの人でもいいや、くらいの 思いで意思決定をすれば/してもらえば結婚できるみたいです。

 

婚活中の身としては考えされられるところがありますが、確かにパーフェクトな人なんて見つからないので、そんなものなのかなーって感じはしますね。

3.幸せには3種類ある

最後にようやく幸せに話ですが、本書によると幸せというのは「快楽」「意味」「没頭」の3種類あるそうです。

 

たとえば、何かに没頭・熱中していると「人生楽しい」と感じるはずですが、同じことをずっとやっていると途中で飽きてきてしまいます。

逆に考えると、飽きを乗り越えればずっと熱中していられるわけで、自分がなぜ「飽きた」のかを正しく認識できればずっと幸せに生きる事ができます

 

また、

  • 自分の感情に向き合う力
  • 自分の欲望に忠実になる力

というのも、今後余暇の時間や暮らし方の自由度が上がる時代に幸せになるために重要な能力だそうです。

まとめ

「どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた」は幸せについての本ではありますが、かなり幅広いトピックにわたっていて、かつちょっとぶっ飛んだ考え方・ものの見方に触れる事ができます。

 

幸せについて考えてみたい人にも、なんか面白そうな読み物を探しているだけの人にもオススメなので、本屋さんで見かけたらぜひ手にとって見てください!

役に立つかどうかは読んだ人次第ですが、とりあえず読み物として面白いです。

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