日本とカナダで1つずつ修士号取ったので、どっちが大変だったか比べてみた
カナダ留学中のシンです。
私はカナダに修士号(Master's degree)を取りに来ているんですが、ついにすべての課程を修了して留学を終える目処がたちました!
何を隠そう実は今回取っているのは2個目の修士号でして、1つ目は何年か前に日本で取得していました。修士2個とか完全に無駄
今回は、日本で取る修士とカナダでとる修士の大変さ具合を比べてみたいと思います。
私が取った修士号たち
まず、私が日本で取ったのは物理学の修士です。具体的には
Master of Science
ってやつです。日本語で言うと修士(理学)ですね。
そして現在カナダで取っているのは工学部の電気工学(たぶん)の分野の修士で、具体的には
Master of Applied Science
ってやつを取ってます。日本語で言うと修士(応用理学)とでもいうんでしょうか。
まあ正直言ってAppliedがついているかどうかの違いしかないので、ほとんど違いはありませんね。
20代の貴重な時間を計4年間も捧げて似たような修士号を2つ取るという奇行に走った理由は気が向いたら後ほど語ることにして、まずはこの似たような2つの学位を取る大変さ具合を比べていきましょう。
カナダと日本の修士号取得の大変さ比較
入学の大変さ
入学が大変だったのは圧倒的にカナダの大学です。
よく海外の大学は入学が簡単で卒業が難しいという話を聞きますが、日本人にとっては英語という高い壁があるので入学するのは全然簡単じゃないです。(まあ大学を選ばなければ簡単なのかもしれないですけど、それは日本でも同じですね)
必死にTOEFLの勉強をし、参考書見ながらエッセイを書きまくり、なぜか推薦書の原案も自分で書き、ときにはskype面接を受けてとやるべきことが盛りだくさんで、正直もう2度とやりたくないです。
一方日本の大学院入試はただのペーパーテストで、特に私が受けた京大物理は確か1000点満点中物理が900点で英語が100点とかいう明らかに英語を軽んじている配点だったので、物理さえできれば入れます。
留学準備に比べると、日本の院試の勉強は圧倒的に楽だったように思います。
まあどちらももう一度はしたくありませんが。
授業の大変さ
授業の大変さを比べると、カナダの授業のほうが少し大変だったなという印象です。
必要な授業数はどちらも5単位でしたが、まず授業の長さが違いました。
日本では1クラス週1時間半ですが、カナダでは1クラス週3時間なのでカナダの方が授業時間は倍になります。
課題に関しても、日本では大学院の授業はテストや簡単なレポートが多かったと思いますが、カナダではそれらに加えて
- 授業に関連する論文を探してきて皆の前でプレゼン
- 論文を20本とか読んで、20ページ位のレビューを書く
とかいう課題がでることもありました。
めちゃくちゃ大変というわけではありませんが、日本のぬるい授業に比べるとやはりカナダの方が大変です。
研究の大変さ
研究の大変さは別に日本でもカナダでも変わりません。
修士レベルだと教授から与えられたテーマで研究を進めることが多いのは日本もカナダも同じで、研究の進め方も別に国が違うからといって変わるわけではありません。
海外の人は残業しないイメージがあるかもしれませんが、大学の研究室だと普通に夜中に実験してる人もいるし、土日に実験してる人もいます。
研究の大変さは国の違いよりも分野の違いや指導教官の違いの影響が大きいと思います。
私の場合は日本では徹夜実験しまくってたのがカナダでは徹夜実験がなかったので、体力的にはカナダの方が楽でした。
修論の大変さ
修論はすこしカナダの方がめんどうでした。
日本では
- 締め切りまでに修論を提出する
- 修論発表会で皆同じ日に15分ずつくらいで口頭発表する
- おしまい
って感じで非常にシンプルで、口頭発表もめちゃくちゃ短かったです。
カナダでは
- 締め切りは特にないので各自出来たら修論を提出する
- 自分で修論の口頭発表する日を決め、1時間ほど口頭発表する
- 修論の査読者が納得いくまで修論を修正する
- おしまい
とちょっとステップが多く、口頭発表の時間も日本に比べるとだいぶ長くなっています(これでも実は短い方で、学部によっては1人2時間半とかかかることもあるようです)
まとめ
全体的に見ると、カナダで修士を取るほうが日本で取るより大変だったと思います。ただ一番大変なのは入学までで、入ってしまえば気合でなんとかなります。
理系だと大学院留学する人は博士号をとりに来る人のほうが多く、修士だけ取って日本に帰るというのはあまり見かけませんが、修士だけだとサクッと2年で取れるのでその後就職するにしても意外とオススメです。